法术

ことばのいぶき

「もっとも大切なものは、志と思いやりです。」
はじまりの風前回に引き続き、次のページの2つ目の言葉が目に入りました。

「志」こころざしというと夢や目標という具体的な事柄を話す時に使うイメージがあるのですが、もっと広く、自分はどんな気持ちを持った人間なのか、どんな心を持った人間なのか、はたまた、どうあろうとする人間なのか。そんな風に考えてみたいなと思いました。

結局のところ、自分はどうしたいのか。
どんなことにおいても、最終的にはこの問いに行き着く気がします。

自分の心の目指すところはどこなのか、考えはどこなのか。
実はとてもぼんやりしていて、ふっと湧いては消えまた湧いての繰り返しな気もします。その時々の気分で変わってしまったり。実は本心の声ではなかったり。

志は大切。私もそう思う。でも「こうしよう、こうである、こうあろう」何か決めて意志を強くすると必ずその対極も自然に生まる。その反対側を受け入れることに使うのが「思いやり」ということなのかもしれない。その思いやりは、対極側のためのようで、結局は自分のためになるのだろう。自分は思いやりを使えているだろうか。強すぎず柔らかすぎず。

法术04