本作りの種まき
篠原紙工の新しいホームページは日本語以外に英語と中国語でも見られるようになっています。その影響なのか、英語での問い合わせがいくつかありました。
海外から zoomでの初めて打ち合わせをしたり、日本在住の方は自ら篠原紙工で打ち合わせをしたいと出向いてくださいました。
今までも日本人以外の方からの問い合わせは何度かあり、対応をしていたのですが、予算感がわからないまま篠原紙工に来る方がほとんど。打ち合わせでご本人の作りたい内容を聞くと印刷代だけでかなりの額に達してしまい、たった数冊の本を作るのにこんなにお金がかかるのか、と本作りを断念してしまう方がたくさんいます。「予算が合わない。」「そうですか。」これまでも何度かそういう場面に遭遇しました。
…このままでいいのか?
本を作ること、質の良い印刷がどれだけ予算がかかるかをきちんと説明できないこちら側に問題があるのではないか?状況に応じての提案力というか、どうやったら相手にここに相談してよかったと思われるか?ここまではこの予算でできるけど、ここからは希望以外の別の方法を考えよう、と相手の「作りたい」の気持ちを潰さない方法はないか?
提案と同時に、相手の「知らなかった」を「知る、理解する」というところに持っていくだけでも次に繋がる何かになるのではないかと思う。
印刷や製本のことを知らない人の方が多いのが事実、ということは印刷や製本のことを知ると、本を作りたいという人も増えるかもしれない。そして、そういう小さいところから予想外の何かに繋がるのかもしれない。