展示のご案内「神迎え」

Japan Craft Book projectとは、
森羅万象に八百万の神が宿る日本。
その日本の美を「本」という形に集結させたとしたら…
そんな思い出始まったプロジェクトです。
こんにちは。今回は展示のお知らせをしますね。
製本会社だから見える本づくりの背景を伝える企画展示、Bindery Story。第二弾となる書籍は、Japan Craft Book project 「日本の神様の物語を日本の紙に綴る、描く」をテーマに制作された 「神迎え 隠岐島・焼火神社」 です。
展示 Bindery Story 002 「神迎え 隠岐島・焼火神社」
場所 篠原紙工図書室 東京都江東区大島5-51-13
日時 2025年5月15日(木)〜8月30日(土) /16日(金)はレセプション17:00-19:30(どなたでも参加可)
7月26日(土) 15:00-16:30 トークイベント
この書籍は、画家・著作家・デザイナー・和紙工房・書家・製本会社、多くの方々が一丸となり、魂が込められた一冊となっております。展示だけでは伝えられない制作の背景、本が完成に至るまでのお話を著作家の稲垣麻由美さん、デザイナーの谷さやさん、篠原紙工の篠原と新島、計4人でお話します。お申し込みはこちら。
https://japancraftbook.com/
上記の最初の文章はコンセプトをご紹介しているホームページより引用させていただきました。
日本の美を集結するものとして和紙・本 を選んでいただいたことに製本会社として嬉しい巡り合わせを感じます。和紙の世界というのは日本では一般的に知られているようで実は知られていないのでは、というのが私の印象です。和紙の価値は海外の方が知られているようで、アメリカやヨーロッパを旅した際、日本の和紙の特性を活かしてアートブックや修復の世界で使われている現場を実際に目の当たりにし、嬉しさと同時に少々複雑な思いをしていたところでした。
プロジェクトの発起人である稲垣麻由美さんが綴られた文章を読んでいると、日本人としての誇りが静かに熱く蘇る気持ちになります。まるで神様がすぐそばにいて、何か眠りから醒まされるような。そして、我々、日本人とは何者なのか、どんな人々なのか、と改めて自身に問い直したくなります。八百万の神という言葉は日常ではあまり使うことはなくともその精神は日本人なら心のどこかにひっそりと宿っているのではないでしょうか。深い敬意と同時に大きな恐れも感じる畏敬の念という感覚も、いつどこでそういう感覚がわかるようになったのか、教わったのか、覚えてはいません。しかし、日本の地で育ったなら一度はこの感覚を人生のどこかで味わったことがあるでしょう。私たち日本人は無意識レベルでその精神に自然と理解を示しているように感じます。
これを書いている時点ではまだ準備段階で、どのような展示空間にするか計画中ですが、和紙を使ったアートブックのプロセス展示というだけでなく、改めて日本の精神、文化を感じ直してみるという内容になりそうです。どうぞ楽しみにしていてください。