Tsuzuru

ことばのいぶき


悩みなんてない、悩んだことなんてない。という楽天的な心構えも必要かも?だけど、なんだか物事に対して深みがないようにも聞こえる。辛いことでもあるけれど、悩みがあることはいいことのように思う。
悩みをきっかけに果てしなくネガティブになって、とことん自分を落とし込めて絶望までいくのも悪くない。中途半端になぐさめて都合のいいように考えるのは一時的には楽だろうけど、どうせまた同じ問題が繰り返されるだけで。それに加えて他者や環境に悩みの原因を訴えてもこれまた悲しくなるだけで。悩みを使って自分の内側を点検するのが本来の悩みの正しい使い方です。ヒントはいつも外側に、答えはいつも内側に。

先日も20代の若者の悩みを聞く機会がありました。基本、こちらは聞くことしかできないのですが時に私から質問を投げかけると、一生懸命に考えていました。根気強く問うて出した自分の答えは何かしらのその人の肥やしになっていると思います。人からのアドバイスなんてほぼ意味なくて、結局は自分で出した答えや解決方法でしか人は自分を癒せないし、悩みから抜け出せない。相手の話を聞くという経験を通して学んだことはこれにつきます。勇気を持って質の良い悩み方をする若者が増えることを密かに願います。

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